お腹の中にいるときから鍛冶屋の音をきいて育った三代目左久作さん。
江戸時代(1650年頃)から続く鍛冶職人の血筋だけに「鍛冶屋の音は、遺伝子に組み込まれている」。
長男として生まれた左さんは、当然、跡を継ぐものだと思って育ちましたが、名工とうたわれた先代(父)はそれには反対でした。
それは、常に顧客の評価がすべてである仕事の厳しさや、先々代(左さんの祖父)と比較をされることつらさが身に染みていたからでした。
左さんは、一旦は大学に進み中国の古典文学を学んだあとに江戸鍛冶の世界に入りました。
左久作さん
昭和30年月島生まれ。月島第一小学校卒業。日本で唯一の江戸鍛冶。祖父・父を継いで三代目左久作となるが、江戸鍛冶としての血筋をたどると江戸時代初期にまで遡る。
大工・木工職人等からのオーダーメイドで274種類の刃物を作る。包丁・刀など人を殺傷する刃物は一切作らない(包丁研ぎは承ります)。
(外部リンク)
江戸刃物鍛冶の系統―「左久弘」系について