月島1丁目の伊勢喜酒店のご主人、稲垣さんの父が月島に店を構えたのが昭和8年。軍隊を除隊後、伯父が勤めていた「伊勢もと」に入り、それから独立されたようです。高輪、品川なども候補に挙がっていましたが、「高輪は偉い人ばっかりで高いものしか売れない。品川は当時、色街で、売れるものが偏ってしまう」ということで月島を選んだそうです。後半は疎開先から戻り、昭和27年に酒屋をスタートさせた頃の「角打ち」の話をしてくださいました。当時は工場労働者が多く、いつも夕方になると店先は賑わい、焼酎だけでも一日一斗は必ず売れていたと言います。