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インタビューのご協力、写真提供等、お待ちしております!
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「佃島・月島百景」2019年度の活動を発表しました。
2020年2月15日、月島区民館にて、ビデオ上映と講演会・意見交換会に多数ご参加くださいまして、誠にありがとうございました。
総勢88名もの方々にご参集いただき、大変有意義な会となりました。
「佃島篇」「月島篇」の動画上映
各50分程度に編集したものをご覧いただきました。
一部、誤字の修正、写真を追加したものを本サイトでもご覧いただけます。(下記をクリックしてください)
「佃島編」は、4名の方のお話を文献、写真、動画などを交えて制作いたしました。
「月島編」は、それぞれの場所に因んだエピソードを、12名の方のお話、地図や写真などを入れながら制作いたしました。
昨年度よりもスクリーンの画面も大きく、字幕も大変見やすい上に、内容もレベルアップしたとご好評をいただきました。
「佃島編」「月島編」それぞれの上映時間が50分ずつということもあり、全部を見ることができず残念だったというお声も聞かれました。
「佃島篇」「月島篇」の動画視聴に関するアンケート結果
大勢の方からアンケートのご回答をいただきました。ありがとうございました。
一部プライバシーに関する部分を修正して、下記に掲載します。
Q1 「こういう人の、こういう話を聞きたい」 あるいは 「あの人の、あの話を記録したらいい」という方がいらっしゃれば、その方のお名前・主な内容等を教えてください。
・佃住吉講の話。
・中央区の他の地域に広げていただきたいと思います。
・本芳寺のご住職(森さん)。
・生まれも育ちも佃生まれの後藤さん
・戦時体験について
・月島物語の著者、四方田犬彦さんの話が聞けたら面白い。
・阿部昭さん(まちふねみらい塾)。
・昔のもんじゃ通り。
Q2 当活動で制作したDVDや小冊子を配布したらいいのではないか、と思われる方、団体、施設等があればご紹介ください。
・他区へ。台東区の商店街へ。
・都内の図書館。中央区内の小中学校、高校。
・月島日本語倶楽部。エンジョイ・クラブ。
・公共施設(小、中、高、大学)。図書館。
・中央区文化財サポーター協会
・老人ホーム(晴海デイサービス、勝どき敬老館、佃シニアセンター)。後から聞いた話では、デイサービスでは新しい住民も多いので、昔を知っている人はあまり多くないかもしれないとのことです。月島図書館(地元の資料として、地元図書館に置くべきだと思います。館長さんに一度このビデオを見て頂いてはどうでしょうか。または、図書館で視聴会を開いてもらうとか…)
・郷土天文館や区内図書館。中央区観光情報センターにも紹介してください。
・月島駅(メトロ車内のTV)。公民館。学校。図書館。アンテナショップ。銭湯(サウナのTV。スーパー。他の地域で同じようなことをしている団体。映像施設があって、人が集まる所(映画館、カラオケ、駅の待合室)。
・個人的に欲しいです。
・中野区へ。そして提携町村である群馬みなかみ町。
・中央区教育会館。日本橋。月島。築地。
・ビデオストーリーの件、難しいとは思いますが月島、佃島に引き続き、築地、明石町、そして私の住む浜町まで拡げていただければ素晴らしいなと思いました。
Q3 本日のイベントについて、ご感想やお気づきの点等あれば、お願いします。
・回数を増やしては?
・ありがとうございました。
・結論は出ないが、気づきが多くあった。
・すばらしい活動だと思います。
・おもしろかったです。昭和30年代の光景を取り上げていただきたい。
・予想以上の人たちが来訪し、関心の高さに驚いた。
・地元以外の方にこの記録をどう知ってもらうか、仕組みづくりが大事だと思います。
・昭和43年4月晴海の月島第三小初任辞令がでて、小生晴海に半世紀となってしまいました。昭和45年11月29日の勝鬨橋最後の開閉も見学した思い出があります。西仲をはじめ、月島にきたときは22歳。今75歳となります。
・月島に60年少々住んでいますので、以前のことはとても懐かしいです。
・大切なことをやっていらっしゃるのだと、あらためて感じました。来年も楽しみです。お手伝いできなくてすみません。
・多くの方でにぎわっていて、楽しい会ですネ!
・映像について。興味深いお話に、実際に現地(隅田川など)で話をしたり、当時の写真や現在の映像(まつり)を使われていたので、当時を想像したり、内容の理解がしやすかったです。
・佃、月島のビデオ放映は、別々にやって欲しかった。広い部屋なので、仕切りをしたり、また交互に放映するようにしたらよかったのではないでしょうか。
・新型コロナウィルスなどが気になるので、会場内の空気を浄化するものなどを置いて頂けると安心です。
・とても貴重な話、おもしろいエピソードを聞けて楽しかったです。ありがとうございました。
・高層マンションがどんどんできるが、人の心が変わらないように願っている。
・私の母が楽しんで、昔を懐かしみながら見ていました。その後、ご近所の友人と感想を語り合ったりして、よくおしゃべりをしていました。是非またの機会を持って、見せて頂きたいと思いました。
・今後、さまざまな機会を設けて、広く発信して下さい。
・年齢が高めの方のコンテンツが多いので、若い人には“共感”という意味ではインパクトが弱いかも。現状と対比するようなものや、年齢層を下げてインタヴューもあるとよいかも。
・お茶があって良かったです(のどが渇くので)。
・とても感動しました。
・月島、佃島の昔を拝見して、とても勉強になりました。
・「和のたしな美塾」主催を、チラシの中で、大きく書いておいて欲しいです。
・今度、こちらの方に引越しをしてくるので、歴史を知れて、大変参考になりました。
・昔話が興味深かったです。
・講演をお聞きして、とても感動致しました。20代に大阪西淀区の佃の隣の千船に住んでいましたので、同じ佃の名前にこんな由来があったのだと驚きましたし、とても似た印象もあったと思い出しました。大分県日田市出身で豆田地区が文化財保護地区でもありましたので、とても意味のある本日の時間だと感じております。
・13時頃に入場し佃島分50分で終わってしまいました。もう少し早く来て、月島編も見たかったなと思いました。従って、案内のちらしに各ビデオ所要時間を記載していただければ良いなと思いました。
・大勢の方が参加され、素晴らしい取り組みだなと改めて思いました。
・私が伺ったのは10時半から12時半の時間帯です。同じ時間帯に現地にお越しになった方の年齢層と男女比をざっくり見ていました。現地にお越しになったのが、ほとんどが50代より上の方とお見受けしました(外見からの推定)。男女比(だいたい7:3ぐらい)で海外の方(アジア系の方)も何人かお見かけしました。現役中間子育て世代でもある30代や40代の方がどれだけ足を運んだのかな?とも思いました。
・10代20代(若者世代)→教授研究室の学生さん
30代40代(中間世代)→
50代以上(年配世代)→お越しになった年代
これからのまちづくりを考えると、もっと若い方(現地に住む男性・女性・子供・海外の方も)主体的に関わって興味を持っていただくための?月島百景?ヒストリー映像制作だと認識しています(映像制作と意見交換会の開催目的)。
まちは、現地の生活者とともに現在から未来へ日々創り上げられていくものだとも感じています。その土地(月島)に住むということは(現在・過去・未来)に密接に関わっていくということです。現在住む場所の過去はどんな歴史があったのか(記録、映像での補完)、これから住む場所はどう変わっていくのか(進む未来図)、そして、日々生活する者としてこの月島に何を望むのか(現在)を一人一人が考えていく必要があるのかなとも思います。交流も含めて未来予想図が描ける場所に人は今後も住みたいと考えると思いますので。
貴重なご意見ご感想ありがとうございました。今後の活動に活かしてまいります。
芝浦工大・志村教授の講演と意見交換会
午後2時からは芝浦工大の志村教授の講演「佃島・月島におけるオーラルヒストリービデオの意義」について、同大学生一色さんの「東京都中央区佃島の地域社会の変化に関する研究ー佃島漁業組合、佃仲卸業者、佃門徒講、佃住吉講に着目してー」の研究発表を聴いていただきました。
その後のグループ別討議でも、多くの方々にご参加いただき、「オーラルヒストリービデオについて」「これからのまちづくりについて」に関する様々なご意見やアイディアをいただくことができましたことも、併せて御礼を申し上げます。
アンケートやグループ別討議の中でいただきましたご感想、ご意見、アイディアなど、今後の活動の中で活用させていただきたいと思っております。
意見交換会で出された意見
3つのグループに分かれた意見交換会では、「オーラルヒストリービデオの感想、活用のアイデア」「これからのまちづくりについて」2つのテーマに関して、様々なご意見ご感想をいただきました。
★グループ名A 10人
【オーラルヒストリービデオについて】
・スクリーンが大きい。
・字幕が良かった。
・懐かしいストーリー。
・人の思い出話が面白い。
・個の歴史を知ることができた。
【これからのまちづくりについて】
(佃島)
・住んでいる人が多い中でどうするか。
・後継ぎのサポートをどうするか。
・区として景観にお金を使うべき。
・効率重視になっている。
(月島)
・新旧を残す。
・日本全体についても考える。
・街並みを残すための条例。
・今の月島を残しつつ。
・佃説教所の建て直し。
★グループ名B 8人
【オーラルヒストリービデオについて】
・インタビューに応じた人はとてもよく撮影され編集の素晴らしさにも感激、拍手。晴海に52年住む高齢者だが、感激。当時のことを思い出した。DVDは鮮明で編集のご苦労も(佃島、月島とも)。
・貴重な記録になる。
・子供の頃の記憶がよみがえる。
・低コストな記録。
・心温まる話。昔は人々の交流、結び付きが今よりあった。
・このビデオを見て、高齢者が元気になり、よく喋っていた。
・酒屋でお酒飲めて、つまみだけじゃなく、ご飯まで出るという暖かい雰囲気が印象的。
・駄菓子屋の存在、子ども間のコミュニティ、居場所としてとても大切さを感じた。
・デイサービスや老人ホームで見てもらってはどうか。
(SNS)
・会場に足を運ばなくても、この作品を見てもらう機会を増やす→「webにアップロードする」このこと自体を広く知らせる必要がある。
・中央区のMXTVでは水辺の風景だけを流しているが、このようなオーラルヒストリーを流すと良い。
・SNSを通じ活動を発信する。
・英語の字幕をつけてはどうか。外国人に興味を持ってもらう。
・YouTube等で海外に発信(地元の人は観光客等があふれると嫌がるか)。
(新人)
・多くの人に見てもらうこと!
・住民に町の価値を再認識してもらうこと。
・新しい住民が街をどのように見ているのかについての取材も欲しい。 ・こうした活動があるということをメディアにも売り込み、取り上げてもらう。
・若い人へも知りたいことは何かをインタビューする。
・新しい住民はこのビデオに対してどう思うのか。
・新旧住民へのインタビューを行う。
(行政)
・地元議員を取り込む。
・中央区にプレゼントして働きかける。
・かつての街並み保存に関して、行政のまちづくりや再開発担当や区長に直撃インタビューを行う。
・街並み保存vs再開発 対立するコンセプトを闘わす。
【これからのまちづくりについて】
(佃島)
・町の人口が減少した時代に、まちから無くなったもの、施設など、昨今のようにまちの人口が増加したにもかかわらず戻らない施設をリストアップしたらどうか。
・個人商店を守る(存続させる)。
(月島)
・急増する人口に対して地域コミュニティーをマネジメントするシステムづくりが必要。
・高齢化への対策。
・普遍的なもの・保有するものを見極める。
・まちの再構築(インフラ含めて)を明確に分けてまちづくりを行政とともに地域が推進していく。
(佃島・月島)
・路地文化の継承!
・新規参入店(個人経営)を大切にする。
・このビデオがまちづくりにはつながっていかないのでは?広げていく方法は?
・どうしていきたいか、中・長期で計画を立てる。
・新富町のように近くの街とも仲良くし、人が来る町にする。
・まち並みを残すべきと思うが、地元の地権者が動かないかぎり難しい。
(イベント)
・シーズンごとのイベントを打ち出し、外からの人を取り込む。
・まちコンなどを定期実施で若い人を取り込む。
★グループ名C 9人
【オーラルヒストリービデオについて】
・テーマごとに複数の人が喋っているのが良い。
・文献だとオフィシャルなことしか載っていないため貴重。
・空気感が伝わる。映像だから良い。
・体験談なため、ストーリーがある。頭に入りやすい。
・編集がレベルアップ。
(改善点)
・若い世代の話もあると、共感を得やすいのでは。
・オーラルヒストリーを見た若い世代にインタビューしてオーラルヒストリーをつくる。
・視、聴覚以外も何とか伝えていく。
【これからのまちづくりについて】
(佃島)
・高さだけではなく、街づくりには低層住宅に。
・「騒音」の捉え方。
・街らしさを残せ。盆踊り。
・高層マンションの20年後はスラム化か。
(月島)
・生活景が見えるまち。
・防災上建替は必至。
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このビデオをどのような形で多くの方に見ていただくことができるのか、今後もその模索は続いていきます。
世代間の交流やまちの人同士が集える場も少なくなっています。
お年寄りが元気になるように、
新しくこのまちにやってきた人たちがもっと自分のまちとして愛着が湧いてくるように、
子どもたちの学びとなるように、
コミュニティづくりに役立つように、
これを参考にしてほかの地区やまちでもオーラルヒストリービデオが作れるように、
まちの郷土資料になるように、
そんな思いを込めて制作活動をしています。
この文化活動の発展のために、今後ともご協力、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。(宮本)
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心に残る・未来に残したい記憶「月島百景 ~第1集~」
私も月島に住み始めて早くも35年ほどになります。
かつては長屋が軒を連ねる路地の庶民の生活、路地文化が残っていました。
初めて月島を訪れた時には、本当にびっくりしたのを覚えています。
あの頃はテレビで『子連れ狼』なども放映していましたから、自分が江戸時代のまちにタイムスリップして来たような、「ちゃ~ん!」と、あの大五郎が今にも飛び出してきそうな、そんなふうにこの路地のある町並みを眺めていたものです。
どの家も鍵もかけない開けっぴろげの生活が、こんな都心の、しかも銀座のそばにあるなんて…。
高層ビルが建ち並び、変わりゆくこの町を、当時の人間味溢れる生きる姿を、風景を、記録として後世に残していきたいという思いで、日々過ごしておりました。
平成30年度、中央区から文化事業として認められまして、芝浦工業大学教授 志村 秀明氏、ポケット・クリエイション 源 資氏、芝浦工業大学大学院修士課程2年 大西 隼平氏、月島長屋学校の皆さんなどの協力を得て、活動を進めています。
皆様のご協力とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
代表 宮本季依
平成30年度(第1集)活動報告
2019年3月28日、中央区新富区民館にて、本事業の活動報告をしました。
(発表者:代表 宮本、協力者 源)
◆ 実施内容…インタビュー収録(記憶の採集)
・主に月島1丁目と3丁目に長くお住まいの10名の方々にインタビューを実施(ビデオ収録)
◆ 実施内容…ビデオ編集(口述史記録の編集)
・テーマ、内容に沿って編集し、ショート動画を約50本制作(現在のイベント記録も含む)。
・【テーマ分類】商店(街)、交通、年中行事、戦中戦後、近所づきあい、路地・長屋、生活・風景、子どもの遊び、食・娯楽
[補足]
・インタビューはすべて文字起こしを行い、テーマや趣旨に沿った内容を抽出し、動画編集を行いました。
・お話しいただいた内容は、あくまで個人の記憶を語っていただいたものです(オーラル・ヒストリー)。歴史を正確に伝える目的ではありません。
◆ 実施内容…ホームページ制作・公開(コミュニティ史の編纂①)
・Movie・・・現在の風景・イベントを記録した動画も併せて掲載
・Photo/Map・・・古い写真、関連資料等を掲載
・[テーマ] [年代] [話し手] 別にカテゴリー検索が可能
・今後、月島・佃エリアの資料をアーカイブス化することも念頭においています。
◆ 実施内容…DVD制作(コミュニティ史の編纂②)
・インタビューをまとめたDVDを制作。今後、活用シーンやニーズに応じて構成したものを提供予定。
↓左:DVDジャケット裏面 右:表紙
◆ 月島・オーラル・ヒストリー・ビデオマップ(コミュニティ史の編纂③)
・16ページの冊子を制作。ARを活用し、スマホやタブレットで48本の動画を視聴できます。
・マップと記憶(動画)をリンクさせることで、まち歩きをしながら動画を視聴可能(効果は後述)
・今後、周辺の小中学校等への配布の打診を行います。
(↓8P-9Pにマップを記載し、場所と記憶をリンク)
(↓4P以降に48本のAR動画と短い解説を掲載)
◆ 上映会&意見交換会の実施(コミュニティの将来像の構築)
・2019年2月23日土曜日、佃区民館で実施(チラシを制作し配布)
・来場者(芳名帳に記入下さった方)63名、スタッフ(月島長屋学校、芝浦工大学生)約10人参加。
・10時~14時 上映会 14時~16時 芝浦工大・志村秀明教授の講演、同大学院生大西君の研究発表、グループ別意見交換・発表。
※最終報告会では、当日の様子を4分にまとめた記録動画をご覧いただきました。
[上映会]
・会場に3台のモニターとDVDプレーヤーを設置。記憶のテーマを3つのグループに分類し、3か所順にご覧いただきました。
・受付にて、動画のタイトル・時間・話し手を記載したアンケート用紙を配布。また、当日、記録のためにビデオ撮影することをご承諾いただきました。
[志村秀明先生の講演]
・「月島におけるオーラルヒストリービデオの意義」。
変わりゆくまちのなかで、その土地の生活文化、生活の記憶を残して共有することが、未来のまちづくり・コミュニティづくりに大きな役割を果たすこと。オーラルヒストリーは「昔はよかったね」という後ろ向きの発想ではなくて、未来のために役立てるものであることを強調されました。
[大学院生・大西君の実験結果]
・自身が作成した「月島オーラルヒストリービデオマップ」を使ったワークショップの結果を発表。口頭によるガイドをききながらまち歩きしたあとに、動画を視聴しながらまち歩きした結果、まちに対するイメージに大きな変化がおこり、まちに対する理解を深め、ひいてはコミュニティ活動への関心を高めることにつながると発表しました。
※マップやアンケート結果の一部は後述
[意見交換会]
参加者が5つのグループに分かれて、「動画の宣伝方法」「動画の活用方法」「月島のまちの理想像」について意見交換をしていただきました。月島在住の方と千葉、杉並、調布など他の地域から来場された方、いろんな立場や年齢層の方々が入り混じってアイデアを出していただき、非常に活気のある場となりました。
最後に、各グループの代表の方に話し合われた内容を発表していただきました。
※内容は後述
◆ 上映会&意見交換会での意見、アイデア
参加者から多くの意見、アイデアをいただきました。そのうちの一部をご紹介します。
<月島百景ビデオの宣伝方法について>
・銭湯、高齢者施設、商店街、都営地下鉄、タクシーなどでビデオを流してはどうか?
・小・中・高校の教材として教育の場で使う
・行政にアプローチ
・観光協会HP に入れてもらう
・中央区の広報を活用する
・SNS で宣伝する
・もんじゃ焼き屋のメニューの裏面にマップを貼る
<月島百景ビデオの活用方法について>
・出張上映会、出張セミナーの開催
・まち歩き、観光案内で活用する
・英語版の制作
・他のメディアとリンクさせる
・第二弾、第三弾を作り、継続的にやっていく
・外国人向けボランティア用の教材にしてもらう
<月島の将来像>
・近所づきあいが残るまち
・お互いに助け合える人づきあいのまち
・活性化のためには、町会だけではなく多くのコミュニティが必要
・小学校へシニアを定期的に派遣、子どもとシニアが触れ合う機会を作る
・旧民と新民(マンション住民)の融合
・月島長屋学校など、地域の拠点づくり
◆ 上映会&意見交換会のアンケート結果
アンケートを集計し、芝浦工大大学院生・佐藤君にグラフ化してもらいました。
・「興味深かったテーマ」については、どの世代も「路地・長屋」「生活・風景」「近所づきあい」が上位にあがりました。
・比較的若い世代3~40代は、「商店」「食・娯楽」に対する関心が高いことがわかりました。
・「月島に関する理解」「まちづくりに関する関心」が高まりましたか?という問いには、回答者のほとんどが「高まった」「少し高まった」と回答しました。
・オーラルヒストリービデオを視聴することが、まちへの理解、今後のまちづくり・コミュニティづくりをすすめるうえでも意義のあることだと確信しました。
◆ 月島生活者を対象にしたワークショップ
芝浦工大大学院生の大西君が実施したワークショップの結果からも、オーラルヒストリービデオマップを視聴しながらまちあるきを行った結果、すべての参加者がまちづくりへの関心が高まったというアンケート結果が得られました。
大西君は、「商店街編」と「生活景編」2つのオーラルヒストリービデオマップを制作しました。被験者は、まず口頭によるガイドを聴きながらまち歩きを行い、まちの印象などをアンケートに回答、次に、オーラルヒストリービデオマップに組み込まれたARを使って、記憶に関連する場所でインタビュー動画を視聴しながらまち歩きを行いアンケートに回答しました。
◆ 次年度以降の課題と展開(検討中)
意見交換会で寄せられたご意見、アイデアを短期、中・長期の取り組みに分類し、できることから始めていきたいと思います。
<学校教育との連携>
・元教員の方から「小学校の社会科の授業で取り上げてもらってはどうか」という声をいただき、4月に小学校を訪問予定
・周辺の中学への冊子の配布、DVDの提供、教育活動との連携を打診
<記憶の採集の場=高齢者の認知症対策>
・高齢者が集まる場や施設でのインタビュー収録の検討(教育との連動も視野に入れる)…6月に2か所訪問予定
<ビデオの活用の場>
・年数回、ビデオマップを使ったまち歩きを呼びかける
・マンションや町会と連携して新旧住民の交流を図るイベントを企画 (交渉中)
<活動に対する理解促進、すそ野を広げる努力>
・地域や他の活動との連携、参加しやすい組織づくり ⇒ 無理なく継続でき、適材適所で上記活動テーマに取り組んでいただけるよう、組織作りを検討中。
◆ 今後の事業目的
おかげさまで、平成31年度も助成金の認可をいただき、新たに「佃島・月島百景~第2集~」とタイトルを変えて活動させていただきます。
当初は、「変わりゆくまちで、長く暮らす方々の記憶を後世に残しておきたい」という目的でスタートした本事業ですが、協力者である芝浦工大・志村先生のアドバイスや皆様からのご意見、参加アンケートなどから、「まちづくり・コミュニティづくり」にも大きく貢献できるものと確信しました。そこで、改めて以下のような事業目的とし、活動を進めていきたいと思います。
自分たちが住んでいる佃島・月島、そこに長年住んでこられた方々の
「生活史の記憶(オーラルヒストリー)」を通して、
わが町への理解・愛着を深め、世代間交流を育み、
「支え合い 助け合う」コミュニティづくり・まちづくりにも活かしていく。
以上のような報告のあと、審査員の方々との質疑応答が行われました。おかげさまで
「大変すばらしい。よくまとまっている」
「記憶を残していく手法のひとつの雛形になっている。他の地域の参考になるだろう」
「意見交換会など、一連のプロセスのなかでコミュニティづくりが行われている点もすばらしい」
「大学との協働という点も珍しいケースだ」
「こうした取り組みは、子どもたちの地域に対するアクションに繋がってこそ成功と言える。どんなことでもいい。期待している」
といったお言葉を頂きました。
まさに、こうした活動がきっかけになり、そのなかから一人でも二人でも、地域活動に加わる人がでてきたら私たちも本望です。
いろんなご意見やお支えをいただきながら、粘り強く、これからも活動を継続してまいりたいと思います。
ご協力いただける方募集・お問い合わせ先
こうした記録(制作物)や活動が
*ご家庭内、地域内での「世代間交流」の促進
*自分たちが暮らすまちへの「理解・気づき・愛着」の促進
*子どもたちの「教育の一環」としての取組み支援
*「まちづくり・コミュニティづくり」
…といったことに役立てばと思います。
インタビュー、活動支援、動画の活用等、ご協力いただける方がいらっしゃれば、ぜひご連絡をお待ちしております。
↓メールアドレス (担当:宮本)